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縁日や紙芝居のお供として、江戸時代から庶民を楽しませた伝統の飴細工。固まるまでの3分間で命を吹き込まれたユニークな動物たちは、日本初の専門店・吉原の逸品です。
文京区千駄木の団子坂を上りきった所にある飴屋、「あめ細工吉原」さん。日本初のあめ細工専門店としてスタートしたこちらのお店も、今年で10周年。通りの景色にすっかり溶け込んでいました。
連日の猛暑で飴はどうなっているんだろうと心配でしたが、店には鶴・豚・鮫など飴細工の動物たちが以前と変わりなく元気な姿で所狭しと並んでいました。
卯年生まれの店主・吉原孝洋さんの分身「あめぴょん」も健在!夏の一押しは「スイカをかじるあめぴょん」。スイカのタネや果汁など、芸の細かい技が光っています!ちなみにあめ細工は空調の効いた屋内で1ヶ月、冷蔵庫内では3ヶ月保存できるとのこと。しかも、ネット注文もできるんです。笑顔を呼ぶ贈り物として、選ぶのも楽しいですね。
谷中付近まで足を運べる方は、あめ細工を体験できるワークショップに親子で参加してみてはいかがでしょう。熱した飴が冷え固まるまでの3分間に、飴を伸ばしたりハサミで切ったりする難しさを味わうことで、江戸時代から伝わるワザの凄みをお子様に伝えられますよ!もちろん、大人だけでも参加可能です(事前予約制)。
10年間共に店を支えて来た加藤妹子さんは、ガラス工芸家からあめ細工職人へ転身したキャリアの持ち主。今、クリスタルグラスをイメージした飴や、宝石のような飴など、新たな飴を続々と考案されています。
ここ数年の変化と言えば、「谷根千」エリアを訪れる海外からの観光客がグンと増えたこと。私の訪問中にもカップルが興味津々、吉原孝洋さんの「あめ細工」の実演に見入っていました。ブラジルから来たマリアさんは、姪へのおみやげにハムスターとリスを注文。
はるばる地球の裏側まで旅するリスとハムスター。なんだか、頼もしいですね。吉原さんは、「You Tubeドキュメンタリー『甘いお話』を観て来たという方がつい先日もオーストラリアからいらっしゃいました」と伝えてくださいました。「継続は力なり」をモットーとする吉原さん。地道に着実に、飴細工文化を人々に広げています。
(担当ディレクター:越 美絵)