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#5 豆乳ぷりん 創作和菓子ほのか

プリン特有のとろみのある食感の正体は、葛粉。牛乳は使わず豆乳で。和三盆のほのかな甘みが口に溶ける、これぞまさしく和風プリン。黒蜜、抹茶蜜、和三盆、きな粉をお供に。

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新型コロナウィルスによる巣篭もり生活にも慣れてきた2020年5月中旬。押し寄せるコロナ情報で混乱気味の頭と心を和ませてくれたのは、ちょいとつまむ、甘いもの。やっぱり、おやつは生活必需品だとの思いから、「甘いお話」でご紹介した東京の和菓子屋さん巡りを始めました。コロナの影響を心配しましたが、「平日でも散歩のついでに立ち寄ってくれるお客さんが今までより増えています」と、嬉しそうな目(口元はマスクで見えません…)をしたご店主にお会いできました。

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この日訪れたのは、清瀬駅北口から徒歩3分の「創作和菓子ほのか」。3月以降、卒業式や入学式などのイベント中止でまとまった注文が軒並みキャンセルに。店主の橋本喜明さんは、どうしたものかと思いあぐねていた時、「こんなところに、こんな店ができたんだ」と呟きながら、初めてのお客さんが在宅ワークの気晴らしに出た散歩で、その日のデザートを家族の分だけ買って帰るケースが増えたことに気づきました。以来、「地元の方々の、その日のデザートを作るんだ」という気持ちに切り替え、得意の創作和菓子をこれまで通りバラエティ豊かに取り揃えています。「本当はもう、14年もここで店を開いているんですけどね。いかに皆さん、普段は脇目も振らず働いてるか…。」

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まず目に入ったのは、「甘いお話」で紹介した本葛仕立ての「豆乳ぷりん」。黒蜜、抹茶蜜、和三盆、きな粉の4つの味付けから選べます。番組紹介当初より和三盆の量を増やしてコクを出し、豆乳の乳感は減らして、より爽やかに味をマイナーチェンジ。橋本さんは、味を更新するときは、ご自身の感覚で決めています。それこそが「自分の店」を持つ醍醐味!

持ち帰って頂くと、プリンのようなぽってりした白砂糖の甘みではなく、店名のごとく和三盆の“ほのか”な甘みが濃厚な蜜と絡み合う絶妙の美味しさ。最初は少し物足りないかと思いきや、最後まで飽きずにペロリと食べ切れてしまう、見事な和風ぷりんでした。

 

ショーケースをよく見ると、人気のどらやきにも「あずきとれもん」「ブルーベリーとカシス」「クランベリーとラズベリー」など様々な風味が。

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「あずきとレモン」は酸っぱさよりもほろ苦さの勝る、大人の味なんだそう。他にも、洋風が食べたい人にはマドレーヌ。これも「木苺とブルーベリー」「和三盆とラムレーズン」「柚子と栗」など、食べてみたくなる組み合わせがずらり。さらには、家のデザートにちょうど良さそうなサイズの「わらび餅パフェ」など…。一回の訪問ではとても味わいきれません。

この日も雨が降り出したにもかかわらず、次から次へとお客さんが来ては、その日の気分に合うお菓子を求めていました。

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自ら工房でお菓子を作る橋本さんはSNSによる告知活動を一切していないそうです。「自分が好きなお菓子を作り、それを好きだと言ってくれる人が買ってくれたらそれで良い」のだそう。コメントに振り回されてしまうのも嫌なんだとか。いわゆる「映える」お菓子や、喧伝文句を信じて「ことば」を食べているようなお客さんは不要とでも言いたげな、「味で勝負」の職人の矜持を感じました。

「豆乳ぷりん」は遠方からでも取り寄せ可能です。ぜひ、お試し下さいね。

(取材・文/越 美絵)

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